舌下免疫療法と呼ばれる花粉症の治療法があるそうですが、根治する可能性が期待される現在唯一の方法だそうです。
千葉大学病院で行われている岡本先生の治療がTVで紹介されていました。
重度の花粉症の方には朗報ですね。
治療法は、液体を舌の裏にスプレーして2分待つだけ、2分経った後は飲み込んでも大丈夫。
この舌下免疫療法で使われる液体は、スギ花粉から抽出したアレルゲンたっぷりの花粉エキスです。
これを舌の裏側の粘膜から吸収させ、エキスの作用で体の中からアレルギー体質を変えていこうという、根本から治すことを目指した治療法です。
毒を持って毒を制すという感じでしょうか。
用法は、1日1回を8週間、舌下に入れ、それを徐々に間隔をあけながら2〜3年続けると効果がその後も持続するのだそうです。
岡本先生によると、大量の抗原をマクロファージにキャッチさせ、少しづつ慣れさせていくことで次第に変化が起こり始めます。
リンパ球は抗原を追い出すよりも免疫力アップを優先させるようになるそうです。
アレルギー反応を抑制する特殊なリンパ球が増えることでアレルギーの原因であるIgE抗体の産生を抑制するようになる、と話していました。
口から投与する理由は、アゴの下の左右にあるリンパ節に花粉エキスが届きやすくなるためで、顔に近い頸部リンパ節でリンパ球が作られ鼻や目に素早く届きます。
この舌下免疫療法はWHO世界保険機構も安全な療法と勧めている治療法のようです。
「この治療法でみなさんが治るわけではないが、多くの人に効果が出て、薬の量を減らせたり、治療が終わったあとも効果が長期間続くといった特徴がある」
と先生は話していました。
この舌下免疫療法、早ければ今年の秋にも日本での保険治療の適用が認められるようです。
今は保険適用外で月に6万円ほどかかるみたいですが、保険が適用される頃にはもっと安くなるだろうという話。
効果がで始めるには2〜3ヶ月かかるので今からではちょっと遅いようですが、来年に向けて期待できる治療法だということです。
また、IgE抗体を持っていても発症してない『花粉症発症予備軍』に向けた舌下免疫ワクチンで花粉症を発症させないという最新治療も進んでいるようです。
花粉症もなんとかなる時代になってきたようですね。