「うちの子、頭がいいって言われると喜ぶんです」
「テストで100点を取ったとき、『将来は天才エンジニアだね!』と褒めています」
こんにちは、パパ講師です。
実は、親御さんのその「良かれと思って選んだ褒め言葉」が、子供の成長をストップさせてしまうリスクがある……と聞いたら、驚かれるでしょうか。
2012年、育児ブログを書いていた私は、スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授による「褒め方と性格形成」に関する研究を知りました。それから8年、プログラミング講師として何百人もの子供たちを見てきた今、その研究結果の正しさを日々痛感しています。
今回は、プログラミング学習において「最も上達を左右する要素」であるマインドセットと、それを育むための褒め方の極意についてお伝えします。
🚫 「能力」を褒めることが、「失敗恐怖症」を作る
ドゥエック教授の研究では、子供たちを「頭の良さを褒めるグループ」と「努力を褒めるグループ」に分けました。その結果は驚くべきものでした。


一方で、「頑張ったね」「そのやり方は面白い!」とプロセスを褒められたグループは、難しい問題に対しても「もっと知りたい!」「次はどうすればいい?」と、学べるチャンスを最大限に活かそうとしました。
💻 プログラミングという「エラー(失敗)」の連続を乗り越える力
プログラミング学習は、まさに「エラーとの戦い」です。
コードを書いて、動かして、エラーが出る。なぜ動かないか考えて、修正して、また動かす。
この「デバッグ」という作業を楽しめるかどうかが、上達の分かれ目です。
- STEP1「行動」に注目する「正解したね」ではなく、「1時間もパソコンに向かって集中してたね」「粘り強くエラーを探してたね」と、具体的な行動を伝えます。
- STEP2「変化」を喜ぶ「昨日まではできなかった一画面が、今日は動いたね!」と、過去の本人と比較して成長の差分を褒めます。
- STEP3「失敗」を肯定的に捉え直す「あ、エラーが出たね!どこを修正すれば動くようになるかな?これこそ学習のチャンスだね」と、失敗をポジティブな言葉で塗り替えます。
💡 才能は「作る」もの。親は最高のアシスタント
子供がプログラミングで壁にぶつかったとき、親がまずすべきことは「答えを教えること」でも「励ますこと」でもありません。
「今、脳がプログラミング脳に書き換わっている最中だよ」という姿勢を見せてあげることです。
これからのAI時代、最も価値があるのは「正解を知っていること」ではなく、「答えのない問題に対して、試行錯誤を続けられる力」です。
「頭がいい子(結果重視)」を目指すのではなく、「成長し続ける子(プロセス重視)」へ。
親の褒め方一つで、子供の心にプログラミング、ひいては人生を切り拓くための「グロース・マインドセット」を育むことができるのです。
12年前に私が書いたこの記事は、今も私自身の自戒として心に刻まれています。
「才能というレッテル」を貼ってしまわないよう、今日も子供たちの「頑張り」に、最大級の賛辞を送りたいと思います。

