【講師の視点】「詰め込み教育」はもう古い?中学受験から見える”これからの学力”とプログラミング的思考

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こんにちは、パパ講師です。

以前、日能研ディスカバリークラブの保護者向け講演会に参加する機会がありました。
テーマは「わが子に学びの楽しさが伝わる親の関わりについて」
中学受験を目指す小学生の保護者向けの内容でしたが、そこで語られていたのは受験テクニックではなく、「これからの社会が求める人材像」という、もっと大きな話でした。

プログラミング講師として8年間、子供から大人まで教えてきた私にとって、この講演の内容は「まさにそれ!」と膝を打つものばかり。今回は、講演で得た気づきを、プログラミング教育の視点も交えてお伝えします。

1. 「詰め込み型」から「問題解決型」へ

知識の量より「使い方」が問われる時代

講演で最も印象的だったのが、この変化です。

かつての教育は、「どれだけ早く、どれだけ多く答えられるか」が評価基準でした。
暗記量、処理速度、正確さ。いわゆる「詰め込み教育」です。

しかし今、中学入試から大学入試、就職試験に至るまで、問いかけの質が変わっています。

「誰もが持っている知識を、あなたはどんなふうに使いこなせますか?」

スマホで検索すれば、誰でも一瞬で答えにたどり着ける時代です。
「知っていること」はもはや武器ではなく、「調べたことを一歩踏み込んで、自分なりにどう活用するか」が問われているのです。

これはまさに、「問題解決能力」と呼ばれるスキルです。

フェルミ推定とプログラミング的思考

講演で紹介されていた例が面白かったので共有します。

「電柱は日本に何本あると予想できるか?」

これは、Google社の入社試験でも出題されたことがある「フェルミ推定」の問題です。

正確な答えを知っている必要はなく、知っている情報を組み合わせて、論理的に概算する力が試されます。

たとえば、こんなアプローチです。

  1. 日本の道路の総延長距離を調べる(約127万km)
  2. 都会と山間部を平均して、約40mに1本と仮定する
  3. 127万km ÷ 40m ≒ 約3,200万本(実際は約3,300万本)

この「大きな問題を小さなステップに分解し、順序立てて解く」というプロセス。

実はこれ、プログラミングで日常的にやっていることと全く同じなんです。
プログラミングでは、これを「分解(Decomposition)」と呼び、論理的思考の基本中の基本とされています。

2. 中学入試に求められる3つのキーワード

講演で紹介された、これからの中学入試が求める人材像のキーワードは以下の3つでした。

① クリエイティブ(創造力)

与えられた情報から、新しい発想やアイデアを生み出す力
プログラミングで言えば、「こんなアプリがあったら便利だな」と思いつき、実際に形にする力です。

② イノベーティブ(革新力)

既存のやり方にとらわれず、より良い方法を考え出す力
コードの世界では「リファクタリング(より良いコードに書き換えること)」がこれに当たります。

③ オピニオンリーダー(発信力)

自分の考えを持ち、論理的に他者に伝える力
エンジニアのチーム開発では、自分の設計方針を説明し、チームを納得させる場面が日常的にあります。

「ロジックを組み立てる力」が問われている

最近の中学入試では、計算自体は難しくないけれど、「そこに至るまでのロジックをどう組み立てるか」を問う設問が増えているそうです。

電車の中吊り広告でおなじみの日能研「シカクいアタマをマルくする」シリーズがまさにその典型ですね。大人でもパッとは答えられない、でも考えるプロセスが面白い。

これって、プログラミングの「アルゴリズムを考える」作業と本質的に同じだと、講師として強く感じました。

3. 【講師として伝えたいこと】親子で「考える時間」を持とう

講演を聞いて改めて思ったのは、「答えを教えること」より「一緒に考えること」の方がはるかに大切だということです。

日常の中にある「フェルミ推定」

小学生にフェルミ推定と言っても難しいですが、日常の中でこんな問いかけをしてみてはいかがでしょうか。

  • 「この商店街には何軒お店があると思う?」
  • 「今日のスーパーのお客さんは全部で何人くらいかな?」
  • 「この公園の木は全部で何本あるだろう?」

正解を当てるゲームではなく、「どうやって考えたか」を一緒に楽しむのがポイントです。

プログラミング的思考は「生きる力」

2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されましたが、これは「全員にコードを書かせる」ことが目的ではありません。

その本質は、まさにこの講演で語られていた「問題解決能力」「論理的思考力」「創造力」を育てること。
つまり、中学受験で求められる力も、プログラミング教育で育てたい力も、根っこは同じなのです。

まとめ:「答えを知っている子」より「考え方を知っている子」が強い

AI時代の到来で、「知識を持っていること」の価値はますます下がっていきます。
ChatGPTに聞けば、大抵のことは一瞬で答えが返ってくる時代です。
だからこそ、これからの子供たちに必要なのは、

  • 問題を分解して考える力(プログラミング的思考)
  • 自分の意見を論理的に伝える力
  • 新しいものを生み出す創造力

親子で「ああでもない、こうでもない」と考える時間こそが、子供の一生の財産になるはずです。

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