胃を健康で元気な状態に保つには3つの栄養素をバランス良く摂取することが大切だといいます。
胃がムカムカする胃もたれ、胃酸過多による胸焼けについて過去記事でも触れてきましたが、今回は普段から胃の状態を健康に保つ3つの栄養素のお話です。
タウリン
刺激物、特にアルコールやコーヒーなどの飲み過ぎで胃の粘膜が炎症起こしてしまうことがあります。それを軽減するのに効果的なのがタウリン。
タウリンは目の疲れといった疲労に良いことでおなじみですが、そのほかにもアルコールの摂取や食べ過ぎによって起こる胃の炎症を抑制する働きがあります。
タウリンが含まれる食材としては、イカやタコ、シジミなど魚介類にたくさん含まれています。
ただし、これらの食べ物からタウリンを摂取する際に注意すべき点があります。
タウリンは焼くと約3割が失われてしまい、煮るとさらに5割も失われてしまう非常に熱に弱い栄養素です。つまり生で食べるのが1番タウリンの損失が少ない取り方になります。
1日に摂取すると良いとされるタウリン量は700ミリグラム。
イカの刺身では約164グラム、生タコの刺身では約130グラムで必要量摂取できますが、ゆでだこになると約260グラムの計算です。
その他、
牡蠣・・59グラム(2切れ)
ホタテ・・105グラム (4個)
胃の不調を感じている人は普段から積極的にイカやタコなどを食べておくか、不足分はサプリメントで補うようにしておくと良いかもしれません。
ビタミンU
ビタミンUは過剰に胃酸が分泌されるのを抑える成分として知られています。
胃の粘膜の再生を促す効果もあるそうです。
ビタミンUを含んでいる代表格の食材といえばキャベツ。
このキャベツに含まれる ビタミンUをさらに効果的に摂る方法があります。
それはキャベツを冷蔵庫で7日間ほど冷やしておくというもの。
キャベツは冷やすことでビタミンUの合成が促進されます。
つまり、冷温貯蔵のキャベツは一度にたくさんのビタミンUを摂取できるということです。
北海道に住んでいた頃、雪の下で貯蔵されたキャベツが3月頃から売られ始めるんですが、 甘みも増しシャキシャキしておいしいんです。ですがそれだけではなくビタミンUも増した胃にやさしいキャベツだった訳です。これは冷蔵庫でもすぐに出来そうですね。
ビタミンUは内側の葉ほど増加率が多くなるそうです。
このビタミンUも熱を加えると壊れてしまうという特徴持っていますので、そのまま千切りにして生で食べるのが良いようです。食べる前には常温に戻して胃に負担が少ない状態で食べるのがポイントです。
ビタミンUはビタミンCなどと同じく水溶性です。水に溶けやすいという性質も持っているのでキャベツはできるだけ切る前の状態のまま洗い、千切りした後は水にさらさないようにします。
食べる際には茶碗に1杯程度(約70グラム)が適量です。
フコイダン
もずくやワカメ、コンブなど海藻類に含まれているぬるぬる、ネバネバの中に含まれている成分がフコイダンです。フコイダンはフコダインとも言われていますね。
胃の中にネバネバ成分が広がり胃の粘膜を守ってくれます。
特に胃の粘膜はアルコールに非常に弱いため、アルコールを大量に飲んでしまうと粘液が流れてしまうことがあります。粘液が流れると胃の壁が胃酸に犯されてしまい、すぐに炎症をおこしてしまいます。アルコールを胃の中に入れる前にはネバネバ成分を摂ると良さそうですね。
コーヒーもなかなかやめられない飲み物ですが、カフェインは胃に負担がかかりやすい飲み物です。カフェインを摂ると胃酸の過剰分泌を引き起こします。コーヒーの飲み過ぎでキリキリするような場合にも事前に食べておくと良さそうです。
1日の理想の摂取量は、昆布約800ミリグラム、
もずくで約2,000ミリグラム。3パックのちょうど1個分ぐらいでしょうか。
わかめだと約500ミリグラムです。
お酒を飲む前には柿を食べたり渋いお茶を飲む
その他お酒に良いとされているのがタンニン。
柿や緑茶などに含まれる渋みの成分タンニンにはアルコールの吸収を抑える効果があると言われています。昔から柿を食べると悪酔いしないと言われているのはこのためです。
飲む前に濃い目の緑茶など摂っておくと悪酔いしないかもしれません。
さいごに
胃に不調を感じた時はすぐ胃薬に頼ってしまいがちですが、日頃から調子が下がらないよう胃のケアをして行くことも大切ですね。
私は以前ほどお酒は飲まなくなりましたが、コーヒーは毎日欠かせません。
毎日飲み続けているとやはり胃に負担がかかっているようで、胃の不調を感じることがあります。
飲まないに越したことはありませんが、なかなかやめられないものです。食事にキャベツ、もずく、魚介を絶やさないようにして胃を守って行った方が良さそうですね。